2008年3月4日火曜日

Yashica 35MF

今となってはシャッタースピードや露出設定が自動で写せるコンパクトカメラは珍しくもありませんが、ほんの少し前だと、シャッタースピードを自動で合わせるというのは、とても画期的で便利な発明でした。
現在はその名前が消えてしまいましたが、YASHICA(ヤシカ)というカメラのブランドがありました。今でも多くのファンを持つこのメーカーのカメラが以前から気になっていました。そこで、そのYASHICA製で比較的ビギナー向けの35MFというカメラをオークションから入手してみることにしました。

▲上半分がメタルのモデルもあるようですが、手に入れたモデルはオールブラックのモデルです。
(これは整備後の写真です)

1500円で手に入れましたが、当然ながらモルトやレンズ、露出計が少しずつ汚れていたり反応が悪かったりします。付属のケースも白っぽくなって美しくありませんでした。
そこで、カメラの各部はインターネットで清掃方法などを参考にして自分で整備。
ケースもある程度洗浄したら、黒の塗料を塗りなおしして光沢を取り戻しました。

▲デザインは、コレと言って特徴的ではないのですが、シンプルなのが機能美という意味であることを感じさせます。

YASHICAのエレクトロシリーズという露出から最適なシャッタースピードを自動で割り当てて撮ることのできるカメラはGXやCCというモデルが人気です。
これは、レンジファインダーというピント合わせを立体視でモノを見るときのように二重像になっているファインダー内の画像をピントリングをまわすことによって1つの像にする方法を採用したモデルで、露出も自分で合わせます。
F1.7やF1.8というとても明るいレンズが付いているので、夜間の撮影にはとても重宝します。

▲夜間の撮影には定評のあるカメラです。

私の入手した35MFはピント合わせはゾーンフォーカスという方法を採用しています。
これは、被写体までの距離を1m/1.5m/3m/∞という4つの距離を自分の感覚で選んでピントリングをこの4つのどれかに合わせて撮影する方法です。
自分の中にこの4つの距離感覚ができないとなかなかピントを合わせることができません。でも合うととても美しい前後ぼかしのある写真を撮れます。

▲本当は左側の招き猫にピントを合わせるつもりが・・・

また露出の設定ですが、ファインダーを覗くと右側にアナログ針の露出計が見えます。
35MFは露出計があるのですが、自分で露出を変えることができません。
これはカメラが自動的にこの露出計で出た数値に合わせてシャッタースピードを調節するからです。
なので、もしもどうしても露出を変えたい場合には、レンズのまわりに付いているASA感度調節リングを回して調節すると良いです。

▲ASA400のフィルムでASA160に合わせて撮影してみました。

35MFのレンズは38mm/F2.8です。夜間撮影ではほとんど2.8から動きませんが、F2.8の明るさを信じて、自分が震えないようにして撮影してみると信じられないほどうまく写ります。

▲この写真はMZ-MにPENTAX-M50mm/F1.7+DNP CENTURIA400で撮りました。

古めで安いカメラを使って自分の住んでいる街を撮るとなんとなくタイムスリップしたような気持ちになれるのが、古めのカメラの愉しみですね。
そのうちGXも安いのを見つけたら手に入れたいなぁ・・・。

え?35MFあるのにまた?
35MFは・・・上の作例を見てお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが・・・
まのめっちサンが気に入ってしまったようで、*ist DSやVivitar Ultra Wide and Slimと同様に彼女の専用機となってしまったようです。

・・・たまに貸してもらおう・・・。

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